私の不動産業/普通借家契約と定期借家契約の違い

 賃貸物件で新規契約をしました

普通借家契約と定期借家契約

賃貸に出している物件が契約満了で賃借人の方が退去されましたので新しい契約をしました 今回は熟慮の上、定期借家契約にしました


これまでは普通借家契約をしていました 普通借家契約は2年契約ですが契約満了後も正当な理由がなければ貸主は契約更新を拒否できず借主の権利が保護される契約です 借主が契約更新を希望すればまず拒否できないということになります 通常はできるだけ長期で借りてくれるのを望むと思われるので普通借家契約の方が主流です 

ところが、東京では不動産価格が高騰しており賃貸業界にも変化がおこっています 不動産価格が高騰しているので手持ちの物件を売りたい方も多いので長期契約を望まず、定期借家契約でという貸主さんが増えているとのこと これは担当の不動産エージェントさん談 定期借家契約ならば契約期間満了で契約が終了するので契約終了後は売却できるというわけです

さて、私の物件ですがこれまで普通借家契約をしても契約更新になったことがありません 1回目は法人契約したものの、借主さんの転勤辞令が出てしまいわずか1ヶ月で退去されました 2回目と3回目は2年契約満了で退去です 今回も契約更新はないものと思って普通借家契約で募集をしたところ、予想外に長く住まれそうな方から応募がありました 法人契約で本来なら望むところなのでしょうが、いやこれはちょっと待てと…

私の物件は内装がかなりアップグレードされているので2年で退去だときれいなままの状態です 万が一、傷や汚れなどがあっても借主さんに修理や清掃代を請求できるのですが、長期で住まれた後なら経年劣化となり、傷や汚れの修復は借主に請求できない事態になりそうです 特に大型家電付きなので故障のトラブルも怖いと思いました 

応募された方には申し訳なかったのですが、理想的な借主とは思えなかったのでお断りすることにしたのです 他にも契約を懸念する理由がいくつかありましたのでここは慎重に判断をしました

定期借家契約を選択

仕切り直しで新しく募集をする際に定期借家契約にしました どうしても長期契約は不安なのとゆくゆくは私が一人で住むことを想定しているお部屋なので期限を決めて契約した方がいいと判断したからです 応募はすぐあり、今回の方はこちらとしても理想的な借主さんに思えました ただ、借りる方としては定期借家契約にはちょっとばかり抵抗があるようでお家賃の値下げ交渉を受けました 

普通借家契約に比べると定期借家契約はお安めの家賃設定が普通らしくそれは仕方ないのかもしれませんが、うちの条件は4年の定期借家契約なので普通借家契約で発生する2年目の更新料は発生しません 4年契約満了まで借りてくださるとお得な条件ではあります それでも定期借家契約を結んでくださるお礼としてちょっとだけお家賃を下げました これで4年住んでくださるとありがたいのですが、日本の賃貸契約は借主にとても有利にできているので契約満了前に契約解除することになんのペナルティもありません 4年の定期借家契約を結んだもののいつまで住まれるのかは借主次第ではあります

家賃の上昇

なんとか定期借家契約ができたので家賃収入は確保できましたが、この物件を貸すのはこれを最後にすることに決めました 2020年に揃えた家電もそろそろ古くなってきますし、今の借主の方が退去された暁には私が住むことにします そうすると家賃収入を失いますが、もう一つSOHO物件があるのでそちらを貸し出すことにしようかと考えています SOHO物件は内装に手を加えていないのであまりストレスなく貸し出せます その分お家賃はグッとお安くなるのですがそれは仕方ありません

東京のマンションの価格は新築中古とも高騰しており、ファミリータイプの相場は1億をとっくに超えています それなのに家賃はそこまで上昇していないのですよ 家賃は不動産価格のように急騰はしないでじわじわと上がりつつあります これは借主に超有利な契約のせいなのかもしれません 普通借家契約では契約更新の権利は借主にあり、その際に家賃の値上げを申し出てても拒否する権利もあるようなのです オーナーは正当な理由がないとおちおち家賃の値上げも了承してもらえないのが日本の常識なので新規契約の際に家賃を値上げするしかないわけです 日本の賃貸契約は借主ファーストになっているので大家業も楽ではないのです


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