永久帰国の準備

日本に永久帰国を検討されている方からの質問が増えておりますので我家の帰国はどうだったかなどを綴ってみたいと思います

永久帰国の準備

我家が日本に帰国したのは2020年3月でした 帰国すると決めてから5か年計画で準備を進めていましたが、新型コロナウィルスの流行で最後はバタバタの帰国になりました 


我家の経験からすると帰国準備には時間をかけて万全にするべきと考えています 帰国してしまってからでは遅すぎることがいろいろあります お子さまがいらっしゃる方は相続対策は大事です 米国在住のままなら遺産税の心配がいらないご家庭でも日本に帰国すると莫大な相続税が発生する可能性が高いです 日本の相続税はあまりにも高いのでここはしっかり対策をするべきです

専門家に依頼するかどうか

我家では相続税対策も含めて帰国サポートを専門家の方に依頼しました 家族が全く頼りにならず、私一人で抱え込むにはあまりにも責任重大と感じたからです 費用はそれなりにかかりましたが安心を買ったと思うことにしました 専門家を探すにあたって在米時に帰国セミナーに参加した感想としては専門家といっても得意分野が違い様々ということ、自分に合った専門家に出会えるかどうかが大事だと感じました 

相続税対策の他、帰国税の対象になる場合も専門家のアドバイスが必要かと思われます 我家は帰国税の対象ではなかったので帰国税については詳しくありませんが、対象になる方にとって対策は必須かと思われます

日米銀行口座

私は日本の銀行口座をずっとキープしていたのでそこは非常に助かりました 持っていた口座はSMBC信託銀行で、昔日本で口座開設したときはCITI BankでしたがCITIが日本撤退をしたのでSMBC信託銀行になりました この銀行は日本で唯一の米国銀行になるらしく米国銀行小切手を日本で換金できる唯一の銀行です 米国銀行からの送金もこの口座があったから帰国前にできました 帰国前に日本での住まいとして新築マンションを購入していたので手付金の支払いなどにまとまった日本円が必要でした

夫と私が帰国する前に息子が日本勤務になり一足先に帰国することになりましたが、息子の銀行口座は一時帰国時に住民登録(親戚の住所を一時的に使わせてもらいました)をし、SMBC信託銀行で口座開設を済ませておきました その時点ではマイナンバーカードがなくても日本の運転免許証か日本のパスポートがあれば口座開設ができたので日本のパスポートを取得するのに住民登録が必要でした 

今でも日本の銀行口座開設に運転免許証があればできますが、登録の住所に後日ATMカードが本人受取限定郵便などの本人しか受け取れない方法で送られてきます ネットバンクの口座開設をオンラインでしても登録の住所に本人確認の郵送物が届くようになっています 運転免許証がない場合は住民登録をしてマイナンバーカードを取得するか、パスポート(住所記載があるもの)があれば口座開設申請はできます 窓口で申請しても後日、登録の住所にATMカードが本人受取限定で送られますので受け取る住所がなければ銀行口座開設は困難です

米国銀行口座は維持するか、解約するか人によって違うかと思いますが我家は米国銀行口座を維持しています 夫は米国籍で帰国前に米国年金を受給していたので帰国後も変更せずそのまま米国銀行で米ドルで年金を受け取っています 個人年金の受取口座も同じ口座です 夫の年金は日本に送金することなく、米国発行のクレジットカードを使って日本で利用しています こうすることで送金手数料や外貨手数料を払うことなく日本で米ドルを利用できています 大事なのは外貨手数料が発生しない米国発行のクレジットカードを利用することです 

息子と私もそれぞれ米国銀行の個人口座を維持しています 米国発行のクレジットカードを持っているので支払い口座が必要です 持っているのはUS Bank(以前のUnion Bank)ですが住所は米国在住の親族の住所にしています 以前、US Bank の方とオンラインミーティングをした際には日本の住所に変更することも可能と説明されました 日本の住所にすると利用できないサービスがあるので住所変更をする際には必ず銀行で説明を受けてください  

US Bank の他に Charles Schwabの口座も維持していますがこれは海外ATMで手数料なしに現地通貨で引き出すことができるのでキープしています ただ現金を引き出す必要は今の所全くなく、使っていませんが Schwab は住所を日本に変更すると海外ATMで手数料なしに現地通貨で引き出すサービスは利用できなくなります 

米国銀行口座を維持するにあたって大事なことは個人口座では必ずBeneficiary を指定しておくことです 共同口座はどちらかが亡くなっても残った方が口座を引き継げると思われますが、日本では共同口座の概念がないので相続の際に面倒になるということで帰国前に共同口座は解約し個人口座にしました

クレジットカード

生活していく上でクレジットカードは必須ですが、高齢で帰国すると日本のクレジットカードを作るのはかなり難しいです というか絶望的かもしれません 特に長い期間日本のクレジット歴がない方をスーパーホワイトと言ってその場合、クレジットカード申請は速攻で却下されます 私は50代で帰国したのでギリギリ間に合ったようで、携帯電話契約からコツコツとクレジット歴構築に励み、帰国後1年以上かけて日本のクレジットカードを持つことができました それでも自営業なので日本での信用度は低く、ゴールドカードの審査にも落ちました 

高齢のスーパーホワイトさんで日本のクレジットカードを持つ唯一の方法は北米Amexから日本のAmexに変更してもらうことだと考えます 北米Amex(グリーンやゴールド、プラチナ)の信用で日本のAmexを発行してもらうことができます ただ日本のAmexは全く旨味がなく、米国年金を受給して米ドル収入があるなら米国Amexを使い続けている方がリターンは大きいです 

夫は米国籍で昨年日本の永住権を得ましたが、日本の銀行口座とクレジットカードは持っていません 普段は米国Amex Green を日本で利用して生活しています  米国版Amex Green はモバイルSuicaチャージで3倍P、トラベル&レストランカテゴリーで3倍Pになるのでポイント率が非常に高いカードです 日本ではSuicaで決済できるところが多いのでとても便利です 年間ではそれなりのAmexポイントが貯まるのでANAマイルに移行して国内旅行に使っています うちは東京と金沢の二重生活なのでANAの国内線をマイルで発券できるので利用価値は高いです 日本のAmexではとてもこんなにポイントは貯められません

Amex Green

他にも日本にはないホテル系クレジットカード(HyattやIHG)や日本よりも有利なAmex Hilton Aspire や Amex MB Brilliant をキープして旅行に活用しています

携帯電話契約

帰国すると決まったら早めにやっておいた方がいいのが日本の携帯電話の契約です 何かを契約するにしても電話番号が必要ですし、何より携帯電話契約はクレジット歴構築の第一歩と考えるからです 

我家では楽天モバイルを契約しています 3GBまで月額1,078円なので番号維持のための契約ならお手軽でおすすめです 日本の運転免許証かマイナンバーカードがあればオンラインでAIかんたん本人確認で申請でき、eSIMなら本人確認後すぐに利用可能になります 問題は支払い方法登録、海外発行のクレジットカードは利用できないと思われますので日本のクレジットカードがない場合は銀行振替を選択するしかありません SMBC信託銀行は楽天モバイルの銀行振替には登録できないので楽天銀行などの口座が必要です 

デュアルSim対応機種ならば日米回線を使い分けできるので便利です ただし、楽天モバイルの国際通話発信着信料はAndroid機種の方が有利です ですが米国版Android機種の場合、FeliCaに対応していないことが多いので交通系ICカードが利用できません iPhone ならば海外版でもFeliCaに対応しています 

米国の携帯電話契約は解約される方が多いかと思われますが我家は今のところ家族全員契約を継続しています 電話番号認証で米国の電話番号が必要になることが時々発生します 直近ではSSAのアカウントの再登録に必要でした

米国の電話番号はGoogle Fi でずっと契約しています 在米時はUnlimited Premiumを利用しており帰国時も無制限でDataが利用できてとても便利でした 帰国後はFlexibleプランに変更して継続しています 米国外に長期間滞在しているとDataは利用不可になり、通話とテキストのみ利用可能な状態になります ご夫婦の場合は1回線だけでもいいかもしれません SSAでは夫婦で電話番号をシェアできるとなっていました

日本での住まい

我家では帰国後の住まいに新築マンションを契約しました 在米中に一時帰国で契約を済ませておきました 完成したのは帰国の数ヶ月後でしたのでその間、家具家電付きのマンスリーマンションに入居しました 帰国後の住まいに最適と考えて金沢の新築マンションを準備していたのですが帰国後すぐに新型コロナウィルスの流行で状況が一変し、一時的に息子用に購入していた東京のマンションで共同生活をした時期もあります 息子用のマンションは1LDKの単身用でしたのでその隣のマンションでファミリータイプの中古を購入して現在の住まいにしています 息子用のマンションは賃貸に出して私の収入になっています

金沢のマンションはとても気に入っていたものの、マンション生活では人との交流がなく都会ではそれが心地良くもあるのですが、高齢の夫にとっては孤立感を深めるものであったらしく縁あって金沢にサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)を見つけ、2023年6月から入居しています 現在は夫は金沢のサ高住、息子と私は東京で暮らしています 私は月に2回ほど金沢の夫のところに通っており、夫のサ高住はお部屋にお泊まりができるので便利です 夫も3ヶ月ごとに上京して聖路加国際病院に通院しています 東京のマンションは聖路加国際病院の近くで通院がとても便利です 聖路加フレンズという会員システムがあり、家族で入会しているのでとても心強いです 夫は帰国以来、聖路加国際病院で何度も入院手術をしましたが病院にはとても満足しています

帰国後の住まいと考えて購入した金沢のマンションは売却しましたが、好条件の物件でしたので多少の利益を得ることができました 売却代金で東京で賃貸に出している物件の別の階でもう一つお部屋を購入しました 

帰国後の住まいは慌てて購入しない方がいいと思っています ある程度日本の状況を理解してからでも遅くありません 高齢なら購入するより高齢者施設を検討する方がいいかもしれません 高齢者施設でも様々なタイプがあり、高額の一時金が発生するものもありますが夫が入居しているサ高住は一時金なし、敷金と前払い家賃だけでしたので気軽に入居することができました 気に入らなければ退去も簡単なのは気楽でした 

これから先はどうするか決めていませんが、息子が独立したら私は所有している小さなマンションに引っ越しをするつもりです その前に夫に介護が必要になればまた状況は変わるでしょう その時に慌てないで済むようにそれなりの準備は必要と考えています

5年以上前の我家の帰国時のことを綴ってみましたが何かの参考になれば幸いです 帰国準備は後悔がないように万全にされることをお勧めします





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