日本で家を買う 不動産業界の裏側

私が希望の物件に巡り合う前にかなり嫌な体験をしました 今、考えるとこの体験があってこその希望の物件との出会いに繋がるわけですが、日本の不動産売買に不慣れな方には是非、知っておいてほしいと思って体験談をお話しします

この記事は日本で中古マンションを買うシリーズです
日本で家を買う 中古マンション編
日本で家を買う 不動産仲介手数料を安くする


不動産売買の知識を得る



日本の不動産売買には全くの素人の私ですが、アメリカではそこそこの経験を積んでいます と、言ってもたった2軒の物件を売買しただけですが、5年間じっくり勉強した成果は確実に出せました ごく狭いエリアに絞って探していたので、そのエリアのエキスパートと言っていいくらいの知識を得たことが結果的に成功につながったと思います

日本の不動産売買についてはじっくり勉強している時間がなく、素人のまま危なくN社と契約をしてしまうところでしたが、運が重なってREDS不動産流通システムのエージェントさんに繋がることができました 私に代わってMさんが見つけた物件の内覧に行ってくれることになりましたが、その間、REDS不動産流通システムのHPで不動産売買の基礎知識を勉強させて頂きました 実にわかりやすく解説されており、私がひっかかるところだった双方仲介(両手仲介)についても学ぶことができました 


REDSと他社の違い


両手仲介は業者にとっては美味しい取引です 売主さんにとっても自分に不都合なことをあえて仲介業者が伝えるとは思えませんし、売主側にとってはいい取引でしょう

しかし、買手側から見るとあまりにもカモなんです これで法定上限の仲介手数料を払うなんて知らないってことは恐ろしいですね


エージェントに求めること

私がエージェントさんに求めることは返事の速さと、誠実さです 口が上手いとか、交渉力なんてものは全く必要ありません かえってそういうところをアピールする方は信用できないですね それよりもこちらのメールにどれだけ早く返事をしてくれるかどうか、的確な対応をしてくれるかどうか、更に誠実に仕事に取り組む姿勢を求めています

Mさんが見つけてくれたREDS不動産流通システムのエージェントさんは、一度目のメールのやり取りですぐに人柄というか、誠実さを感じました Mさんもメールの返信が早く、的確な応対をするエージェントさんという評価を出していたので、この方で間違いないと確信しました

補足ですが、Mさんに後から確認したところ、元々REDSのことは知っており気になっていたところ、私の件で連絡をしたら今夜TVで放送されますと教えてもらったとのことでした ゴールデンタイムの普段からよく見ている番組だったので、その番組に取り上げられるくらいなら信用できるのではないかと思ったとのことでした Mさんの引き寄せ伝説はたくさんありますが、今回もすごかったですね

日本での私のチームは、Mさん、REDS不動産流通システムのエージェントさんで結成されました 力強い相棒を得て、日本の不動産購入に突き進むことができました Mさんも素人ながら、内覧の際には詳しいレポートを送ってくれて、これが大変役に立ちました これ仕事になるんじゃないかと思います 北米に居ながら調べてくれる、こちらの聞きたい知りたいことがしっかり盛り込まれているレポートの出来が素晴らしかったです これだけでも即、購入を決めてもいいと思えたのですが、やっぱり一度も現地に行かないまま購入するのは思いとどまり、私が現地を確認したら購入しますということにしたのです

これは大変賢明な判断でした

初めての内覧

この時点で買う気満々です この時はこの物件がどうしても欲しかったのです 東京の一時滞在先として非常に魅力的に思えました 後先全然考えもせず…バカです

オファーは入れており、売主側からも返答も頂いていました こちらは一度も値切っていないのに引き渡し時期が売主の希望で数カ月先ということで、先方から値引きの打診があったのです ではその金額でとオファーを入れたのですが、なかなか内覧をさせてくれません 平日は仕事で不可、週末だけしか内覧できない上、N社が意図的に返事を遅らせている模様で、(担当者が休暇と言ってわざと返事を延ばしているとしか思えない)なかなか内覧の日程が決まらず、アメリカに居る私としてもスケジュールが決まらないので飛ぶに飛べない状態でした

そうこうするうちに、年末年始に突入してしまい私たち家族は京都旅行に出発しました 旅行中にREDSのエージェントさんもN社と交渉してくれまして、年明け後に内覧できることが決まりました 家族は先にアメリカに戻りましたが、私だけ内覧の日まで日本の滞在を延ばして待ったのです

この時点でもう嫌な予感しかしていませんでした 物件は数カ月も前から売りにでており、じりじりと値下げをしていて売主は次の物件を既に購入しているので売り焦っているのは間違いないのです それなのにこのつれない対応が嫌な感じです


内覧当日

やっと迎えた内覧日当日、私はかなり早めに行って周辺を歩いて調べてみました 自分の足で歩いてみるのは大事です 近くを散策しているときに、エージェントさんらしき方を見かけたので声をかけるとそうでした この時初対面でしたが、メールのやり取りからも感じていたとおりの誠実そうなエージェントさんでした

内覧前に打ち合わせを少ししてから、現地に向かったのですが、物件のエントランスにN社の営業の方が居ましたが、私とは目を合わせません REDSのエージェントさんとは名刺の交換をしています でも、私にはご挨拶なし・・・

この時点ですべてを理解したのですが、とりあえず内覧に向かいました

オファーも入れており、こちらは即金で購入すると言っているのにこの態度、もうお返事はわかっています 私には売らないよ と、全力で訴えかけていました


物件内覧

文句の一つも言いたいところですが、この物件を何としても購入したかった私はぐっと堪えて内覧させてもらいました この内覧は後で、大変意味を持つことになります しっかり見てよかったと思っています お部屋の中は間取り図と確認するくらいで、共有部分を見たかったのですが、なんとN社の営業は次がありますからと帰っていき…REDSのエージェントさんと二人で共有部分の内覧をさせて頂きました 

N社の営業に次があると言っていたわけは、なんとこの週末、内覧会をしていたのでした 私が既にオファーを入れているにもかかわらず、平気でHPでこの物件の週末内覧会を宣伝していたことに日本滞在中に気が付いていました つまり、私には売る気はないのですよ 最初から、N社の方は 

そうです、もし、私がN社に連絡をしていたなら二つ返事で売ってくれたでしょう そこで両手仲介になるので、私からも仲介手数料が取れますし願ったり叶ったりだったわけです しかし、私が連れてきたのは業界の風雲児と呼ばれているREDS不動産システムのエージェントさんです 業界大手の仲介手数料を絶対にディスカウントしないN社としては、いい気がしないのはわかりますが、それにしてもこの仕打ちはあんまりです 

N社はお客様にとっていい仕事をしているのか

REDSの仲介手数料半額や無料というシステムは不動産業界の慣例に真っ向から立ち向かう営業方針です 大手にとっては潰してやりたいと思っているのはわかりますが、私が受けた仕打ちはあまりにもひどかったと言わざるを得ません 私より、売主さんの利益になっているかどうかそれも大変疑問です

結局、N社は週末内覧会で別の方にこの物件を売ることにしたと連絡をしてきました 私がオファーを先にいれていいるので連絡はしなくてはいけないルールです その方はローンで購入ということなので、どうしてもこの物件が欲しかった私は思い切った金額を上乗せしました 相場から考えても高すぎますが、どうしても欲しかったのと、N社の出方を見たかったというのもあります 

案の定、大幅な上乗せ金額と同額を先方も提示したので、売主は一度も値切り交渉をしてこなかった後者の方を選ばれましたとのお返事を頂きました 絶対に、その値段で購入したとは思えません 売主が十分に値下げしたので買手が私以外にも現れたわけで、それを相場より高い金額を短期間に乗せて購入するとは到底思えません アメリカなら、実際の販売額は誰でも見ることができるのですが、日本では一般人では確認するすべがありません でも、おそらく私の提示した金額は売主には伝わっていない可能性が大きいです 即金でこれだけの上乗せをして蹴るとはどうしても思えないからです

売主さんにとって、私のエージェントがどの会社の人であろうと関係ないはずです 少しでも高く、確実に売れればいいはずです 仲介業者の事情で売主にとっていい条件が伝わってなかったとしたら?売主に伝えないで仲介業者の利益だけで買手を選んでいたとしたら? そんなの最悪じゃないですか 売手に雇われた以上、売手の利益を優先するのは当然のことです N社が私からの返事を不当に引き延ばさなけば、もっと早くに売主は売買契約を完了させることもできたはずです 値引きなどなく売主のいい値でも私は買う気でしたから

ほんとうに私が提示した金額で購入されたとしたら、N社は売主にとっていい仕事をしたといえます 売主のためにもそうであって欲しいと思っていますが、どう考えてもあり得ない上乗せ金額ですから、あの金額であの物件を購入していたとしたら、今頃買手の方は大損されています その後、もっと条件のいい物件が同じマンション内に売りに出されて私が購入できたのですから 更に法定上限額の仲介手数料を払われていたとしたらお気の毒としか言いようがありません


リベンジを誓う

この経験があったので、次はなんとしてもREDSのエージェントさんと物件購入までこぎ着けたいと強く思いました N社のREDSイジメともいえる仕打ちがどうにも許せません 買手に挨拶もしない無礼さにも我慢がなりません 誠実な人柄のREDSエージェントさんも私もN社の営業より確実に年上でしたが、私たちは大人なので無礼な営業マンにも普通の対応を貫きました 

しかし、心の中ではきっとこの借りは返すと強く決心をしていました REDSのエージェントさんにも今回はこの物件には縁がありませんでしたが、引き続き東京で物件を探しますので次回も是非、お手伝いくださいと伝えました 更にこの経験から、REDSと貴方を応援したくなりましたと伝えました

お客様の利益になる仲介手数料の無料や半額のサービスを提供している会社が、業界大手のN社にこんな仕打ちにあっているわけです 私もまさか、即金で全額払う買手がローンの人に負けるなんて思いもしませんでした Mさん曰く、これはこの物件を買うなということで絶対次にいい物件に巡り合えるよ と勇気づけてくれました 私も全くその通りだと思って、次に進むことにしました だってほんとにその通りだったのです その後、新型コロナウィルスの流行も始まり、不動産業界もオリンピック景気に沸いていた頃とは事情が変わってきています 中古市場は反応が早いですから、いい物件との出会いはすぐに訪れました 



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