日本で年金が減る問題 続報

 前回の記事の続きです

アメリカの年金は課税対象



日本ではアメリカで受け取っている年金にも課税するのですが、この件について新しい情報を得ました

夫は元日本人ですが、米国籍なので在留許可を得て日本に滞在しています この場合は、入国から5年間は日本に送金した金額を確定申告することになっているとこのことです つまり、米国で得ている収入のうち、日本に送金した分だけ日本で課税しますよ ということです これは我家にとって大きな意味を持っています

夫は1ドルも日本に送金していないので、非課税になるのでしょうか?

ちゃんと、答えはありました (こちらの税理事務所の記事を参照ください)

我家のように米国で得た収入を1ドルも日本に送金することなく、米国で発行されたクレジットカードを日本で使うことにより、その支払いを米国内の銀行で行なっていても、日本で使用した分は送金したとみなされ課税対象になるとのことです 法の抜け道を使って出来るだけ税金を払わないようにする人たちとのイタチごっこを税務署はしているので、たぶん誰かが既にこれを利用していたのでしょうね 実際に日米間で送金は行われていなくても、日本国内で利用した分は課税対象になるということです

世の中、そんなに甘いものではありませんでしたが、でもよく考えてみると米国の収入の全額は課税されないのですからやり方次第ではほとんど課税されなくても済むのかもしれません 例えば、予め帰国前に日本にまとまった金額を送金してそれを使って5年間生活をし、米国で受給した年金に全く手を付けなかった場合、日本で課税対象にはならないということです…よね?

米国籍ならできるかもしれません


夫婦間のお金の移動 

米国の銀行口座は帰国前に夫婦共同名義口座をクローズし、個人口座にして帰国しました こうすることで夫婦間のお金の流れがはっきりします 共同名義では口座の中のお金がどちらのものかよくわからないので、日本でとても困ると考えたからです 帰国してしまえば、夫婦間のお金の移動も場合によっては贈与とみなされることもあるというのが会計士さんのアドバイスでした

生活を共にしている家族間のお金の流れのうち、生活費(食費や光熱費など)は贈与にはあたりませんが、高額なプレゼントなどは要注意とのことです 私名義のクレジットカードで生活費を支払い、米国の夫名義の口座で支払いをしていますが、これも夫の確定申告では課税対象です 私は贈与してもらったのではなく、生活費として利用しているので夫の銀行口座から支払いをした以上、夫の課税対象です

もし、夫の銀行口座から私の米国の銀行口座にまとまった金額を送金して、生活費として使わなかった場合、日本では年間110万円までは贈与税の対象になりません 110万円以下なら贈与の申告も必要ないのです ただし、もし実行するなら非常に微妙な問題なので後々税務署に説明を求められても困らないようにしておいた方がいいと思います まとまった金額の海外送金は日銀にレポートしなくはいけませんし、日本に住んでいる日本人よりは目立ちやすいのであからさまな節税行為は違法でなくても、後に税務調査があっても困らない準備は必要でしょう

我家の場合は、夫は日本の銀行口座がなく日本で消費した金額はクレジットカードの明細で証明することができるので、課税対象の金額ははっきりと出すことができます 今年度の課税対象額は帰国した3月以降に日本で消費した金額になるので予想よりは低くなることになりました 


日本に居住5年後

外国籍のまま、日本の永住権を申請しなくても過去10年以内に日本に5年以上居住すると税法上の居住者となります 年の途中から居住者となってもその年は永住者として扱われるそうなので、実質は非永住者として確定申告が出来るのは4年とみていいでしょう 1月1日に入国すれば5年まるまる非永住者になれそうです

とういうことは、外国籍の方が優遇されるのは永住者になるまでの間です 永住者になってしまうと、海外で得た収入全額が日本でも課税対象になります 日本国籍で帰国した方は最初から海外で得た収入の全額が課税対象です


予定納税は出来ない

これも大事なポイントです アメリカと違って日本では勝手にこちらから予定納税する訳にはいかないそうです 日本では確定申告をして一定の納税額を超えた人が対象であり、予定納税の義務がある人には税務署から納付書が送られてくるとのことです

会計士さんのお話では米国の年金の受給額では確定申告はおそらく必要ないであろうとのことでした ということで、予定納税の心配は無用でした


帰国時の国籍

我家は既に年金を受給している夫が米国籍で帰国したことで、多少の節税効果があるということがわかりました 年金以外にも収入がある方などは、帰国時の国籍もよく考えて選ばれたほうがいいかもしれません





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